(English) Screen painting of Japanese warriors on horseback

サムライの美と詩心―大名細川家の700年

April 4, 2019 to July 16, 2019

1869年、明治政府とオーストリア=ハンガリー帝国は日墺修好通商航海条約を締結し、外交関係を樹立しました。2019年、両国の友好150年を記念して、ウィーン世界博物館は、永青文庫・細川コレクションとの共催で、大名細川家の所蔵品による特別展を開催します。室町時代(1333〜1568)から続く由緒ある武家として、細川家は、戦場と政治の双方で将軍を補佐しました。江戸時代(1600〜1868)以降は、肥後(現在の熊本)を本拠地としています。肥後細川家の家紋は、細川九曜と呼ばれ、大きな円を中心に小さい8つの円が周囲をぐるりと取り囲んでいるデザインです。円は星を表します。

細川の名は、戦功によってのみ知られるのではありません。著名な歌人、学者、能楽や茶道に通暁した芸術家を幾人も輩出しています。この伝統は今日も生き続け、肥後細川家第18代当主である細川護熙元首相は、政界を引退したのち芸術の世界に身を投じ、書と作陶に情熱を注いでいます。

本展は、細川家の伝統を、武家としての細川家、能楽と茶の湯、若き担い手たちという3つの主要テーマに沿って紹介します。出展作品は、武具・甲冑・屏風・絵画・書跡に加えて、陶磁器・漆工品・能面・能装束など約85点です。独自の保存・研究施設である永青文庫を擁する細川家から流出した作品がウィーン世界博物館に一点も存在しないのは別段驚くことではありませんが、細川家の武将に会うことはできます。新ギャラリー「1873―日本がヨーロッパにやってくる」では、細川頼之(1329〜1392)と細川勝元(1430〜1473)の肖像画が「サムライの登場」と題するショーケースを飾ります。また、オーストリア・エステ家のフランツ・フェルディナント大公の旧蔵コレクションから出品される写真では、1877年の大火と1889年の地震によって失われた熊本城の在りし日の姿を見ることが出来ます。

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開催場所

ウィーン世界博物館

ウィーン市
オーストリア共和国
Heldenplatz
1010 Vienna, Austria
Phone: (+43) 1-534-30-5052