三井記念美術館が、三井本館7階に開館したのは、平成17年(2005)10月8日のことでした。それから早いもので、今年で15周年を迎えます。開館以来5年ごとに節目の特別展を開催してまいりましたが、15周年を記念するこの特別展では「三井家が伝えた名品・優品」と題して、館蔵品の中から国宝・重要文化財を始め、周知の名品と、それらに匹敵する優品を展示いたします。今回は第1部に東洋の古美術、第2部に日本の古美術という2部構成での展覧会といたしました。
当初、2020年の東京オリンピック開催に合わせての特別展ということで、「おもてなし」の気持ちを込めての企画でしたが、オリンピックが新型コロナウイルス禍で延期されることとなりました。しかし、展覧会は15周年記念特別展としてそのままの構成で開催いたします。館蔵品を東洋美術と日本美術に分けて展示することは、今回が初めてのことで、三井家伝来の館蔵品の特質を、東洋と日本という大局的な視点で改めて鑑賞していただきます。