ことほぎとは、言葉で祝うことを意味します。言葉には現実をあやつる力があるという「言霊(ことだま)」思想が古来よりあり、そこから和歌や物語が生まれ、日本文化を彩ってきました。さらに言葉であらわされたモノが、絵画化、意匠化され、多くの美術工芸品として今に伝わっております。
また、よろこびを言葉にのせてたたえること、これは、私たちの人生の節目に欠かせないものです。新年を祝い、長寿を祝う。これらは、儀式となって様々な工芸品を生み出しました。
祈りもまた、ことほぎの聖性を象徴する行為です。神や仏にささげる祈りは、宗教芸術として結実し、寺社空間を荘厳してきました。
新たな天皇の御代をことほぐこの年、相国寺承天閣美術館では、皇室ゆかりの宝物をとりまぜ、相国寺、金閣、銀閣の名品で祝いの展示をいたします。
言祝ぎの美―寺宝でつづる吉祥
July 6, 2019 to September 16, 2019
開催場所
相国寺承天閣美術館
〒602-0898
京都市上京区今出川通烏丸東入
Phone: 075-241-0423