『クール・ジャパン』と銘打ったアーン・デ・ストルーム博物館(MAS)の新展示は、日本のビジュアルカルチャーに対する世界規模の熱狂の渦にあなたを巻き込むでしょう。ハロー・キティにゼルダ、セーラームーンといった現代日本を代表するアイコンが、実は全て連綿と続く伝統の一部であり、新旧の日本美術が如何に世界にインスピレーションを与え続けているかを、ユニークな歴史的作品を通じてご紹介するものです。
ゼルダにセーラームーン、ハロー・キティ……そんなの全部もう知ってるよ、世界的に有名じゃないか、と仰るかもしれません。ですが、最新の視覚文化の背後に、豊かな歴史があることはご存知でしょうか? 一例を挙げれば、現代日本の漫画家が則っているマンガという様式、これは日本の伝統的版画美術や、古き巨匠たちが開拓し培ってきた技術に大きな影響を受けているのです。本展示では、当館内外のコレクションから選び出した独創的な歴史的作品の数々によって、現代日本のポップ・カルチャーを生み出した長い伝統を浮き彫りにします。
『クール・ジャパン』展では、新旧の日本美術を見比べて鑑賞するのはもちろん、ファッションの世界でデザイナーが日本からどんな風にインスピレーションを得たかを知ることも出来ますし、東京発のカラフルでキュートなファッション「カワイイ」に目覚めてみたり、古風な戦士のカッコいいタトゥーにうっとり見惚れるのも良いでしょう。……が! それで終わりではありません。ロボットの「ペッパー」とお喋りしたり、館内図書館の長編マンガを何時間もじっくり読み込んだりと、アクティビティに参加することで、ただ展示を見るだけではなく、実際に触れて、より深く体験することが出来るのです。
※博物館は臨時休館中です。