大名美術入門PartⅡとして大名調度や装束をデザインから読み解きます!
肥後細川家に伝わる美術工芸品は、四季折々の風物、愛らしい動物、人物、文学モチーフなど、さまざまなデザインで溢れています。それらは、視覚的な楽しさをもたらすだけでなく、何かを暗示したり、ある願いが込められていたりするものが少なくありません。本展では、永青文庫が所蔵する屏風や、文房具を中心とした漆工品、刀装具などを通して、そうした豊富な文様・デザインの世界をご紹介します。
また、本年は、永青文庫の設立者であり「美術の殿様」とも呼ばれた細川護立の母・宏子(1851~1919)の没後100年にあたります。この節目の年に、佐賀藩鍋島家から14代細川護久のもとへ嫁いできた宏子が、婚礼の際に着用したと考えられる打掛や、刺繍による華やかな文様の小袖などもあわせて展示します。
昨年に続く入門編の展覧会。この機会に、お殿さまやお姫さまの暮らしを彩っていた調度類や装束をより身近に感じていただけたら幸いです。