鉱山から発破で切り出された石灰石であれ、高所からの俯瞰で捉えた都市の発展ぶりであれ、或いはまた東日本大震災で壊滅した彼自身の故郷の復興の努力であれ、畠山直哉(1958〜)の写真は常に、人間が自然に手を加えて人工的な環境に作り変えていく様を見つめています。一枚一枚の写真が、現代日本の地形の創造と変貌、そして解体までを鋭く捉えているのです。これら建設と自然環境の営みを追い続けることで、畠山は過去と現在の記録としての写真に留まらず、あるかもしれない未来の光景をも写し続けているのでしょう。

未来都市の発掘―畠山直哉写真展
March 4, 2018 to July 22, 2018