大坂で刷られた役者絵―上方浮世絵は、長く輝かしい浮世絵の歴史の中でも特筆すべき位置を占めています。長い間、一般の人々はおろか研究者からさえ特段の関心を持たれずにいたこれらの作品が、詳細な研究の対象や展覧会の花形として脚光を浴びるようになったのは、20世紀も終盤になってからのことです。それにより、小規模ではあるものの非常に独創的且つ際立った品質を誇る作品にも光が当てられるようになりました。
ボローニャ大学付属パラッツォ・ポッジ博物館が極東芸術研究センターと共同で開催する『上方浮世絵―色彩豊かな大坂の版画』展は、極東芸術研究センターとモンテ・デル・ボローニャ・エ・ラヴェンナ財団の所蔵作品から選ばれた29点の作品を通じて、19世紀初頭の活気に満ちた大坂の独特の文化を発見する旅にご招待します。