華やかな女性の姿は、絵画の主題として古くから描かれてきました。明治以降の近代になると、容姿の美しさだけでなく、日常の女性の姿に人物の内面や背景を表そうとしたものや、裸婦といった新しい視点の女性像が描かれるようになります。様々な女性像が生まれ、日本画において女性美が主題の作品を美人画と称するようになったのも明治以降のことです。
表現が多様化する中、画壇では多くの画家が美人画で名を馳せました。情緒豊かな女性像を描いた鏑木清方、実在の女性をモデルにした伊東深水、中でも、古き良き時代の女性を繊細な筆遣いで描き続けた上村松園は、近代を代表する美人画の巨匠として知られています。
本年は、松園の没後70年の節目の年であり、これを記念し、本展では松園をはじめ、清方、深水らが描く美人画を一堂に展示いたします。多彩な作品を通して、うるわしき女性美の世界をご堪能ください。
美人画 うるわしき女性美の世界
June 1, 2019 to August 30, 2019
開催場所
足立美術館
〒692‐0064
島根県安来市古川町320
TEL:0854-28-7111