大東京―小泉癸巳男の見た百景

November 1, 2019 to November 24, 2019

今年11月のNihon no hanga は、昭和の版画家・小泉癸巳男(1893~1945)のシリーズ『昭和大東京百図絵』全作を一挙にご紹介します。個々の作品は、これまで当館が企画した展覧会で何度も重要な役割を果たしてきましたが、一般に公開されたのはシリーズの中のほんの一部に過ぎません。Nihon no hangaは、作家本人によって発表された1940年以来初めて、全作公開を行う美術館となります。

小泉癸巳男は、創作版画運動の担い手として、版画制作過程の全てを自ら行うことに労を惜しみませんでした。そんな彼が志した大望の一つは、偉大な先達である葛飾北斎(1760~1849)や歌川広重(1797~1858)が江戸の町を主題にしたように、現代の東京の百景をシリーズ化したいというものでした。癸巳男がこのプロジェクトを進める間にも、東京は大きく変化しました。1923年に東京を襲った関東大震災の苦難と、それに続く急激な都市化という激動の中にあっても、癸巳男は常に、刻々と変化し続ける「大東京」の都市景観の中に版画創作のインスピレーションを見出し続けました。1928年10月に発表された第1作から1937年12月に100作目を以て完成するまで、癸巳男は自身が「ライフワーク」と呼んだこのシリーズに心血を注ぎ続けました。本展では、100枚の作品を通して、再構築された東京の視覚的アイデンティティに対する癸巳男の個人的な解釈を探ると共に、シリーズ製作にまつわる興味深いエピソードにも注目します。

この11月、皆様のご来場を心よりお待ちしています。

エリーゼ・ウェッセルズ(Elise Wessels)

 

*『大東京』展は、11月中の毎週金曜・土曜・日曜日、12:00~16:00にご覧頂けます。

**11月29日(金)、30日(土)は、勝手ながら休館させて頂きます。

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開催場所

Nihon no hanga

アムステルダム市
オランダ王国
Keizersgracht 586
1017 EN Amsterdam
The Netherlands